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知ってますか?フィリピンでのクリスマスの過ごし方-歴史、風習、食事から見るフィリピン文化

2023年12月20日

1. はじめに

フィリピンのクリスマスの特徴とその魅力

フィリピンのクリスマスはその長さと、独特な伝統で知られています。なんと、フィリピンのクリスマスシーズンは9月から始まり、その期間はなんと世界最長です。街全体が華やかに彩られ、幾つもの祝祭やフェスティバルが行われます。

特筆すべきは、特有の風習である「シンバングガビ」や「パラル」。シンバングガビは、早朝のミサを9日間連続で行うという独特な儀式で、パラルはフィリピン版のクリスマスランタンで、これらがクリスマスの期間中、町の至る所で見られます。

また、美味しい料理もこの時期の魅力の一つ。伝統的なクリスマス料理「ノチェ・ブエナ」や、クリスマス限定のデザートが家族や友人と共に楽しまれます。

フィリピンのクリスマスは、その独特な風習と長さから、まさに一年を通じて最も華やかで、心温まる季節といえます。

2. なぜフィリピンのクリスマスは世界最長なのか?

フィリピンのクリスマスの始まり

フィリピンのクリスマスは、世界で最も長いと言われています。なぜなら、その祝いは例年9月の初めから始まるからです。フィリピン人は「-ber months」と呼ばれる9月から12月にかけての4ヶ月間を、クリスマスシーズンとして捉えます。

9月の初めには、街中でクリスマスソングが流れ始め、店舗や家々では早くもクリスマス装飾が始まります。これは、クリスマスへの期待と準備の気持ちを高めるためです。

また、一般的に、フィリピン人は家族やコミュニティとのつながりを大切にする文化があります。この期間は、その絆を深めるための時間とも考えられています。

以下の表は、フィリピンのクリスマスシーズンの主な行事を月ごとにまとめたものです。

主な行事

9月

クリスマスソングの流行開始、装飾開始

10月

家庭や店舗での装飾が本格化

11月

クリスマス関連のイベントやパーティーが増える

12月

シンバングガビ(連夜ミサ)の開始、クリスマス本番

このように、フィリピンのクリスマスは長期間にわたり、家族やコミュニティ全体で楽しむ大切な時期なのです。

それぞれの月に行われるクリスマスに関連する行事

フィリピンでは、クリスマスの季節は9月から始まり、年が明ける1月まで続きます。以下に、それぞれの月で行われる主な行事を紹介します。

【9月】 クリスマスシーズンの幕開けとなる9月からは、街頭でクリスマスソングが流れ始め、家々がクリスマスデコレーションで彩られます。

【10月】 10月になると、商業施設ではクリスマス商品が並び始め、ショッピングモールではクリスマスセールが開始されます。

【11月】 11月後半には、「パラル」(フィリピン版クリスマスランタン)の制作や飾り付けが始まります。

【12月】 12月は一連のクリスマスイベントがピークに達します。16日から24日までの9日間、「シンバングガビ」(夜明けミサ)が行われます。25日のクリスマス当日は、家族団らんの時間となります。

【1月】 新年を迎えた後もクリスマスムードは続き、1月6日の「Three Kings Day」までクリスマスの祝福が続きます。

これらの行事を通じて、フィリピンの人々は年末年始を楽しみ、家族や友人との絆を深めます。

3. フィリピンのクリスマスの歴史

フィリピンのクリスマスの起源

フィリピンのクリスマスは、スペイン統治時代の影響を色濃く受けています。16世紀に始まるスペインの統治期間中、キリスト教がフィリピンに広められ、それとともにクリスマスの祝いも導入されました。

初期のクリスマス祝賀は、ミサや講義、そして宗教的な祝祭を中心に行われていました。祝日の象徴となる「パラル」や、「シンバングガビ」などの伝統的な儀式も、この時期に生まれました。

そして、スペインの統治が終わった後も、クリスマスの祝いはフィリピンの文化として深く根ざし、現在に至っています。現代のフィリピンでは、クリスマスは家族や友人と過ごす大切な時間とされ、お互いにギフトを交換する習慣もあります。

これらの歴史と伝統が結びつき、世界で最も長いクリスマスシーズンを作り出しているのです。

スペイン統治時代の影響

スペイン統治時代の影響は、フィリピンのクリスマスに深く根ざしています。16世紀から19世紀にかけてスペインによる統治が行われたという歴史が、今日のフィリピンのクリスマスの風習に大きな影響を及ぼしています。

  1. 宗教 フィリピンではスペイン統治時代にキリスト教が広まり、カトリックが主流となりました。これが、「シンバングガビ」と呼ばれる9日間のミサや、クリスマスイブの大規模な夜のミサ「ノチェ・ブエナ」など、フィリピン独特のクリスマスの宗教的儀式の起源となっています。

  2. パラル このフィリピン版クリスマスランタンも、スペインの伝統的な灯籠に由来するとされています。クリスマスシーズンになると、家々がこれで飾られ、競い合うように美しく輝きます。

  3. 食事 また、クリスマスにはスペイン料理の影響を受けた様々な料理が振る舞われます。例えば、豚肉のロースト「レチョン」や、クリスマスケーキとして人気の「バビンカ」などがあります。

以上のように、スペイン統治時代の影響が現在のフィリピンのクリスマスに色濃く残っていることが分かります。

現代のクリスマスへの変遷

現代のフィリピンでのクリスマスは、その神聖さと同時に、家族との絆やコミュニティの結束力を強調する一大イベントとなっています。スペイン統治時代の影響が色濃く残る一方で、新しい風習も生まれており、その変遷を見ることはフィリピン社会の動向を理解する一助となります。

20世紀中盤以降、都市部では商業施設がクリスマスの装飾を競うようになりました。特に、マニラの巨大ショッピングモールでは、華やかなクリスマスイルミネーションや大規模なクリスマスセールが行われます。

また、昨今はSNSの普及に伴い、自宅のクリスマスデコレーションの写真をアップロードする「#PaskoChallenge」など、フィリピン版の新たなクリスマスの過ごし方も生まれています。

しかし、根底には家族やコミュニティと共に過ごすことの大切さ、そしてキリストの誕生を祝うという本来の意義がしっかりと受け継がれています。そのバランスが現代のフィリピンのクリスマスを特徴づけていると言えるでしょう。

4. フィリピン特有のクリスマスの風習

宗教的儀式「シンバングガビ」

フィリピンのクリスマスシーズンは、伝統的な宗教的儀式「シンバングガビ」から始まります。これは、12月16日からクリスマスイブまでの9日間毎朝、早朝にミサを行うというものです。その名前はタガログ語で「夜明け前のミサ」を意味します。

表1:シンバングガビのスケジュール

日付

行事

12月16日

シンバングガビの開始

12月24日

シンバングガビの終了、クリスマスイブ

これは、イエス・キリストの誕生を心待ちにし、敬虔な心で迎えるための行事であり、信者たちはこの期間、一日を神に捧げることで精神的な浄化をはかります。この習慣は、フィリピンの深いキリスト教文化を象徴しており、年末のこの時期、国全体がクリスマスムード一色となる理由の一つでもあります。

「パラル」:フィリピン版クリスマスランタン

フィリピンのクリスマス風景を特徴づけるのが、「パラル」と呼ばれる豪華なクリスマスランタンです。これは、古くから続くフィリピンの伝統的な装飾で、一家の絆や地域社会の団結を象徴しています。

パラルは、竹やワイヤーで作られたフレームに、カラフルな紙やビニールを貼り付けて作られます。そのデザインは星形が基本ですが、工夫を凝らしたさまざまな形状のパラルも見ることができます。

クリスマスシーズンになると、家々の入口や窓辺、店舗や教会などにパラルが飾られ、夜になると内部の電球が灯され、街全体が華やかな光で満たされます。この美しい光景は、フィリピンのクリスマスならではの風物詩と言えるでしょう。

「13th month pay」:特別なボーナス支給

フィリピンでは、クリスマスシーズンが始まると、労働者たちは「13th month pay」と呼ばれる特別なボーナスを受け取ります。これは、一年間の勤務に対する追加の一ヶ月分の給与のことを指します。この制度は法律により保障されており、全ての労働者に適用されます。

特徴

説明

ボーナスの名前

13th month pay

対象者

全てのフィリピンの労働者

内容

一年間の勤務に対する追加の一ヶ月分の給与

クリスマスは家族や友人との絆を深め、思いやりや感謝の気持ちを表現する大切な時期です。この「13th month pay」は、ギフトの購入や特別な食事、また自分自身へのご褒美など、クリスマスをより豊かに楽しむための費用として活用されます。このボーナス支給は、フィリピンのクリスマスが世界で最も長く続く理由の一つでもあります。

ギフト交換の慣習

フィリピンでは、クリスマスには家族や友人との間でギフト交換が一般的に行われます。これは、西洋のクリスマスと同じく「愛と感謝の象徴」として贈られるものです。

具体的には、家庭では親から子へ、友人同士では互いにプレゼントを交換します。特に子どもへのプレゼントは大切な風習で、サンタクロースからのプレゼントという形で贈られることが多いです。

また、会社や学校では「Monito Monita」という名前のギフト交換イベントが行われます。これは、秘密のサンタのようなもので、参加者は事前に抽選で誰から誰へプレゼントを渡すのかが決まります。この時、プレゼントのテーマが決められることが多く、そのテーマに沿ったアイテムを贈ります。

このように、フィリピンのクリスマスでは、様々な形でギフト交換が行われ、それぞれが感謝の気持ちを形にして相手に伝える大切な時間となっています。

5. クリスマスシーズンに味わえるフィリピンのグルメ

クリスマスに欠かせない伝統的な料理「ノチェ・ブエナ」

フィリピンのクリスマスの夜に欠かせないのが伝統的な夕食「ノチェ・ブエナ」です。これはスペイン語で「良い夜」を意味し、クリスマスイブの夜に家族が集まって食べる特別な食事です。

主な料理は「レチョン」、「クィショ・デ・ボラ」、「パンシット」などで、それぞれがフィリピンの文化を反映しています。

料理名

説明

レチョン

豚全体を丸焼きにした料理。祝い事には必ずといって良いほど登場します。

クィショ・デ・ボラ

エダムチーズのフィリピン版。形がボール状であることからこの名前がつきました。

パンシット

長生きを願う意味を込め、特別な日に欠かせない麺料理です。

食事が終わった後は、特別なデザートも楽しみます。最も一般的なのは「ビビンカ」と「プト・ボンボン」。これらの伝統的な料理と共に、フィリピンの家族は特別な夜を過ごします。

クリスマスシーズン限定のデザート

フィリピンのクリスマスシーズンには、特別なデザートが登場します。主なものを2つご紹介します。

一つ目は、「ビビンカ」です。これは米粉とココナッツミルクを主成分とした伝統的なフィリピンのケーキで、クリスマスの時期になるとよく作られます。外側はカリカリで中はふっくらとした食感が特徴的で、甘さ控えめながらもココナツの風味が心地良く広がります。

もう一つは、「プート・ブンビン」。これは紫芋のデザートで、クリスマスシーズンによく見かけます。甘さと紫芋の香りが絶妙にマッチし、見た目の美しさも魅力的な一品です。

これらのデザートは、クリスマスシーズンの訪れを彩り、ユニークなフィリピンのクリスマスを体験させてくれます。

デザート

特徴

ビビンカ

米粉とココナツミルクを主成分としたケーキ

プート・ブンビン

紫芋を主成分としたデザート

6. フィリピンのクリスマスをもっと楽しむために

クリスマスシーズンの観光スポット

フィリピンのクリスマスシーズンは、その生き生きとした雰囲気と、街全体が美しく飾り付けられる様子を楽しむ絶好の機会です。特に、マニラの「アヤラ・トライアングル・ガーデンズ」は必見です。クリスマスシーズンになると、この場所は壮大なイルミネーションで飾られます。音楽と光のショーは、訪れる人々を魅了します。

また、「サン・フェルナンド」では、毎年12月に「リガン・パラル」(パラルの祭り)が開催されます。この祭りでは、様々な形や大きさのパラルが展示され、その独特な美を競います。

次に挙げるのは、「ベニス・グランド・キャナル・モール」です。このショッピングモールは、イタリアのヴェネツィアを模した水上都市として知られており、クリスマスシーズンには美しいデコレーションが施されます。

また、「バギオ」のクリスマス村も素晴らしいです。ここでは、人工の雪が降り、クリスマスの雰囲気を盛り上げます。

観光スポット

説明

アヤラ・トライアングル・ガーデンズ

音楽と光のショーが開催される。

サン・フェルナンドのリガン・パラル

大きなパラルの祭りが開催される。

ベニス・グランド・キャナル・モール

水上都市にクリスマスデコレーションが施される。

バギオのクリスマス村

人工の雪が降るクリスマス村。

クリスマスシーズンのイベント

フィリピンでは、クリスマスシーズンに様々なイベントが開催されます。特に大都市では、街が華やかなイルミネーションで彩られ、音楽フェスティバルやパレードが盛大に行われます。

例えば、マニラの「アヤラ・トライアングル・ガーデンズ」では、毎年「ライトとサウンドショー」が開催されます。これは、クリスマスソングに合わせて、数千ものイルミネーションがダンスするという壮麗なショーです。また、サンジュアン市では「ジャイアント・ランタン・フェスティバル」が開催され、各地域が自慢の巨大なランタンで競い合います。

イベント名

開催地

内容

ライトとサウンドショー

マニラ

クリスマスソングに合わせたイルミネーションショー

ジャイアント・ランタン・フェスティバル

サンジュアン市

地域の自慢の巨大なランタンで競い合う

これらのイベントは、フィリピンのクリスマスシーズンの楽しみ方の一つです。地元の人々はもちろん、観光客も多く参加し、フィリピンのクリスマスの豊かな雰囲気を体感することができます。

7. まとめ

フィリピンのクリスマスの魅力の再確認

フィリピンのクリスマスは、長さ、風習、食事ともに他の国と異なる独自性があります。なんと9月から始まり、1月まで続く世界一長いクリスマスシーズンは、毎日が特別で、華やかな装飾や音楽が街を彩ります。

特有の風習も魅力。シンバングガビという早朝のミサに始まり、家々を飾る「パラル」のランタン、そして13ヶ月分の給料を受け取る「13th month pay」等、フィリピンならではの文化が溢れています。

また、クリスマス料理「ノチェ・ブエナ」やクリスマスデザートは見た目、味わいともに華やか。フィリピンの家庭の温かさを感じることができます。

これら全てが、フィリピンのクリスマスの魅力を形作っています。この時期のフィリピン旅行は、新たなクリスマス体験と出会える特別な時間を過ごすことができるでしょう。


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